貴方との距離が苦しい。
近くに居るはずなのに、
どうして。こんなにも遠くに感じるのだろう。…よく分からない。
こんなもどかしい気持ちを、今まで抱いた事が無かったから。



「どうかしたの?リタっち」
「煩い。今考え事してるんだから黙ってて」
「へいへい、天才魔導士は大変で御座いますね」
「…あんた、一回死んどく?」
「ちょ!や、悪かった!!悪かったってリタっち!!」

冷たくあしらっといた。…声を掛けられると、気持ちが裏腹に出て来る。
本当は、貴方に声を掛けられたのが嬉しいのに。

ジュディスやエステル、他の女の子と話してるの見ると…胸が痛い。
この気持ちは何?
私にはよく分からない。



柄にもなくジュディスに聞いてみた。
[アイツを見てると、胸が痛い。]
…そうしたらジュディスは笑って答えてくれた。



「貴方は、彼に恋したのね」


…呆然として動けなかった。
次に大爆笑した。私がアイツに恋してる?有り得ない!
あんな馬鹿で女誑しで胡散臭いおっさんなんて、あたしは大嫌いだ!!
そしたらジュディスはまた笑った。まるで全てを見透かす様に。


「それが恋なのよ、きっと」

…ジュディスの言葉は偶に難しくて、よく分からない。







この気持ちが恋だと言うのなら
私は…これからどうすれば良いのだろう

私には…分からない






*消毒液は愛の麻薬




08-08.18



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