※ED後想像
※パスカル目線



教官に悪戯してやろう!
研究で遅くまで起きていたパスカルは、不意にそんなことを思い付いた。
夜遅くだし、工事の指揮官でも有る彼は今頃眠っているに違いない。

設計図に使ったペンを持ち、隣の教官が眠っている部屋に侵入した。おでこに鯛茶漬け(はぁと)とか書いたら怒られるかな。猫の髭ぐらいにしとこ
うかな。
色々考えながら物音を立てぬ様慎重に教官の前に立った。やはり彼は眠っている。
「よぉし」
マジックの蓋を開け、頭の中に思い描いた悪戯書きを実行しようとした瞬間だった。



「パスカル」


彼の口から、名前が出て来た。
マジックを持つ手が硬直する。おおお起きてた!?
しかし教官に目を開ける気配は無く、寝息の様な物も持続して聞こえる。
…まさか寝言?

「もう、教官ったら」
マジックの蓋を閉め、彼の頬を突いた。
どんな夢を見ているんだろう。その夢にあたしが居る事は確かだろうけれど。


落書きをする気を無くした為、踵を返して歩きだした。

何をする訳でもなく部屋を出た彼女は、名前の後に続いた寝言など知るはずもない。




「…愛してる、」


*夢の中で逢いましょう



10-04,02




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