※ED後



ヒューバートが久々にアンマルチアの里に居るパスカルに会いに行けば、汚い部屋の中央で彼女は本を読んでいた。足元に大紅蓮石の設計図が
散らかっている辺り、読んでいる本も大紅蓮石設計図に役立てる参考書か何かなのだろう。
散らばる紙や本などを踏まないよう、慎重にヒューバートがパスカルに近付けば、こちらに気付いた彼女が漸く顔を上げた。

「あ、おとーと君!」
久しぶり、と無邪気に笑うパスカルは何故か青い眼鏡を掛けていた。

「…目が悪くなったんですか?」
白銀にグラデーションの掛かった赤髪の彼女に、青い眼鏡は不釣り合いだ。不思議に思ったヒューバートが問い掛ければ、パスカルは唇を釣り上
げた。
「んとねー、目が悪くなったってのもあるんだけど…」
上目遣いにヒューバートを見つめる彼女は、悪戯っ子の様に舌を出す。

「弟君とお揃い!みたいな!」
「なっ、」

言葉を無くしたヒューバートに、パスカルは本を閉じ、彼が何時も癖でやる様に眼鏡を指で持ち上げた。



*2人のハッピーカラー
(ねえねえ似合うー?)
(貴方という人は…)



10-04,24




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